不妊症の薬物治療について

不妊治療をするに当たって、まず不妊検査をします。そして何かの問題点が見つかった場合、ほとんど薬物治療を行うことがほとんどです。

また原因不明の場合は、原因が分からないため、少しでも妊娠の確率を高めるために、排卵誘発剤などを使った薬物療法が行われます。つまり不妊治療と薬物治療は切り離せないものとも言えるのです。

薬物治療のみの治療もありますが、単独で使うだけでなくタイミング法などに組み合わせることも多いとのこと

また人工授精、体外受精などの高度生殖医療などの場合も、薬物治療はそのまま続けることがほとんどと言われています。

では薬物治療の種類をチェックしてみましょう。方法としては内服、注射、点鼻などがありますが、やはり不妊治療では排卵誘発剤が多く使われます

次に黄体ホルモンも多く使われていますが、これは特に着床がなかなかうまくできないという場合に使われます。また症状によって抗生物質やビタミン剤などの投与も。

しかし、費用の面でも安易なことばかりではありません。例えば排卵が難しいという医師の診断であれば、排卵誘発剤は保険適用ですが、もし医師の診断がより良い卵子が欲しいということであれば保険は適用されません。また例え保険適用であっても、安いものではないはずです。

そして薬漬けという不安もあります。薬を控えるタイプの医師と、どんどん使うタイプの医師がいます。

また漢方薬などを併用してあまり薬を使わないという医師もいるので、自分の考え方にあった医師を選ぶのも大切かも知れませんね。

不妊症の治療薬について

不妊症の治療には治療薬が欠かせません。多くの場合、

医師から治療薬を処方されます。ここではそんな治療薬について考えてみましょう。まず排卵誘発剤があります。排卵がスムーズでない女性に使う場合と、質の良い卵子を育てるといいう目的で使う場合があり、高齢者にも使われる薬剤です。

内服薬は脳に働きかけるタイプで効果は緩やかで、注射の場合は卵巣に直接働きかけるタイプで効果も強いと言われています。また内服薬は注射より副作用が弱いとのこと。

副作用としては多胎妊娠や、卵巣過剰刺激症候群になりやすかったり、頭痛、吐き気などがあります。

内服薬の商品としてはクロミフェン・セキソビット・クロミッドなど。注射薬の商品としてはゴナピュール・フォリスチムペン・フェリング・HCGなど。

他にも排卵を抑制する薬があります。LHサージ抑制剤というもので、排卵を抑える薬です。排卵誘発剤と組合わせることで体外受精や顕微授精を行うときに使います。

副作用としては不正出血、骨粗鬆症、肩こり、火照りなどがあります。商品名としては点鼻薬ではスプレキュア・ブセレキュアなど。注射剤ではセトロタイド・ガニレストなどが使われているとのこと。

他にも卵胞ホルモン剤という薬もあります。エストロゲンが不足しているときに使われる薬剤です。子宮内膜の状態を整えるために使います。

副作用は食欲不振、吐き気、脱毛、じんましんなどです。商品名としてはプレマリン、貼り薬はエストラーナなどがあります

また黄体ホルモン剤というものもあり、着床率を高めるために使います。副作用は吐き気や頭痛、気分の落ち込みなどがあるとのこと。

商品名としては内服薬としてプロベラ・ディファストン・ルトラール、注射剤としてはプロゲデポー、膣座剤としてウトロゲスタンなどとなります。

他にも無排卵状態にして卵巣を休ませるために使うこともある、卵胞ホルモン、黄体ホルモン剤なども使います。

副作用としては吐き気、むくみ、頭痛、倦怠感など。内服薬商品としてはトリキュラー・プラノバールなどがあります。

不妊症に使用される排卵誘発剤について

排卵誘発剤排卵が行われないときに使用される薬です。特に不妊症の原因の中でも腐敗卵月経、生理がない無月経、月経周期がとても長い希発月経など、排卵障害が考えられるときに使用されるお薬です。

妊娠のためのタイミング法を1~2年行っている人で、まだ妊娠できないという人などに使われます。しかし35歳以上になっている女性の場合は、半年ぐらいのタイミング法で妊娠できなければ勧められることも。

卵子の数を増やすことで妊娠しやすい状態にするもので、必ず妊娠できるとは言い切れません。

また体外受精や顕微授精のときの卵子採収のために使われることもあり、卵子を増やし自然妊娠で妊娠することもあります。

排卵誘発剤といっても注射タイプのものと経口タイプのものがあるので、幾つかよく使われる薬についてご紹介しましょう。

セキソビット(シクロフェニル)
効果は緩やかで副作用も少ないと言われています。内服薬で卵巣内の卵子を包む卵包の成長を促進させる働きがある薬で、排卵誘発剤を使うときに、まず最初に使われるタイプの薬です。月経5日目~5週間内服して様子を見ていきます。

クロミッド(クロミフェン)
脳下垂体のFSH(卵胞刺激ホルモン)とLH(黄体刺激ホルモン)の分泌を促進させる効果があります。これらのホルモンが正常に分泌されると卵包が成長し排卵ができることにつながるのです。排卵のない人や「セキソビット」の効果が見られないときに使用される薬となります。月経5日目から内服、効果が無いときには再度使用されることも。また注射タイプの排卵誘発剤とダブルで処方されることもあります。

テルグリド
プロラクチンの数値が高いときの排卵異常に使われます。プロラクチンは授乳しているときにたくさん出る成分で、この数値が高いと妊娠をストップさせる働きがあります。しかし出産後でなくてもプロラクチンの数値の高い女性もおり、その場合はプロラクチンを抑制することが必要です。そのために使われるのがこの「ゲルグリド」なのです。毎日続けて服用することで、プロラクチンの数値が正常に落ちてきます。

「hMG」注射
FSHとLHが1つになったホルモン注射です。卵胞を育成させる働きがあります。月経開始から数回の注射が行われますが、「hMG」注射単体ではなく「クロミッド」の働きをサポートするために使われることも多いとのこと。

「hCG」注射
排卵促進作用のある注射です。「クロミッド」や「hMG」が卵胞を成長させるので、それらと一緒に使用することが多いと言われています。「hCG」は黄体ホルモンに似た働きをするためダブルで妊娠させるように働きます

これらが排卵誘発剤の主に使用される薬です。では副作用が気になるところですが、どのような副作用があるのでしょう。卵巣が腫れるという卵巣過剰刺激症候群が、排卵誘発剤の副作用として知られています

卵巣過剰刺激症候群とは排卵誘発剤によって卵巣が刺激されます。それによって腹水や胸水が溜まることも。それによって呼吸困難を起こすという副作用もあります。

また子宮内膜が薄くなったり、子宮頸管粘膜液が少なくなることもあります。そのため妊娠したものの、着床準備ができずに着床がなかなかできないということも。

子宮頸管内の粘液も少なくなる副作用もあり、精子が子宮までたどり着きにくくなることもあります。このような副作用が見られたときには回避策が取られることも。

他にも薬の力を使う排卵なので、いわゆる双子、三つ子、五つ子など、多児妊娠のリスクがアップ。自然妊娠では多児の可能性は1%程度ですが、「hMG」注射の使用では約20%と高まります。

また「クロミッド」でも約5%にアップするとのこと。しかし排卵率は約70~80%ととても高く、妊娠成功率も20~40%と嬉しい結果が報告されています。

排卵誘発剤の使用は産婦人科の医師としっかり相談をし、また夫婦でもしっかり相談をしてからスタートするようにしなければなりません。もし多児妊娠が起きたときでも対応できるのかなども、しっかり話合うことが大切です。

費用についても気になるところですが、排卵誘発剤は高額費用にはなりません。まず内服約なら1カ月分でも自己負担は約500円程度

そこから注射がプラスされるようになると1回約4000~5000円で、5~10日処方されます。

この価格は薬剤だけの価格なので、ここに注射手技料金などもかかるのでもう少し高くなります。排卵誘発剤を使って排卵を促したあと、自然妊娠にする場合ばかりではありません。

排卵を採収して、体外受精や顕微授精を行わなければならないこともあります。その場合はそれらの料金も考えておく必要もあるのです。

もちろん、そこまで人工的な妊娠を考えていなくても、排卵誘発剤のリスクを納得できるのであれば、価格的には低価格で試すことができる方法と言えます。

価格も多児妊娠もどれも自分たちで、どのように乗り越えるかなど、夫婦で相談して決めるようにしましょう。

不妊症の治療にピルを取り入れる方法も

不妊症の治療にはいろいろな方法があります。もちろん女性の状態にあった方法をとるようになりますが、ピルを使うという治療法も。

ピルは不妊症より避妊のための薬とういイメージがあります。実はピルとはエストロゲンとプロゲステロンが合わさった合剤。ピルを摂取することで妊娠した状態になるので、避妊できるというものなのです。

しかし不妊のためにも利用できる部分があります。ピルを摂取することで脳は妊娠していると判断するため生理が止まります。もちろん妊娠もできません。

そしてピルの摂取をやめると、脳は妊娠できると判断をしますが、今までストップがかかっていたので体は一生懸命妊娠しようと働くようになるのです。今までの反動作用を上手に利用した方法なのです。

また子宮内膜症や卵巣に腫瘍がある場合などは、ピルによって本来の働きである妊娠を止める働きを利用します。そして治療をするときに病巣を萎縮させるためにピルを服用することも

また場合によっては子宮内膜の維持や着床のサポートに使うこともありますが、当然医師の指導によっての服用に限ります

不妊症の治療にはいろいろな方法があります。もちろん女性の状態にあった方法をとるようになりますが、ピルを使うという治療法も。

ピルは不妊症より避妊のための薬とういイメージがあります。実はピルとはエストロゲンとプロゲステロンが合わさった合剤。ピルを摂取することで妊娠した状態になるので、避妊できるというものなのです。

しかし不妊のためにも利用できる部分があります。ピルを摂取することで脳は妊娠していると判断するため生理が止まります。もちろん妊娠もできません。

そしてピルの摂取をやめると、脳は妊娠できると判断をしますが、今までストップがかかっていたので体は一生懸命妊娠しようと働くようになるのです。今までの反動作用を上手に利用した方法なのです。

また子宮内膜症や卵巣に腫瘍がある場合などは、ピルによって本来の働きである妊娠を止める働きを利用します。そして治療をするときに病巣を萎縮させるためにピルを服用することも

また場合によっては子宮内膜の維持や着床のサポートに使うこともありますが、当然医師の指導によっての服用に限ります

不妊症の治療にはいろいろな方法があります。もちろん女性の状態にあった方法をとるようになりますが、ピルを使うという治療法も。

ピルは不妊症より避妊のための薬とういイメージがあります。実はピルとはエストロゲンとプロゲステロンが合わさった合剤。ピルを摂取することで妊娠した状態になるので、避妊できるというものなのです。

しかし不妊のためにも利用できる部分があります。ピルを摂取することで脳は妊娠していると判断するため生理が止まります。もちろん妊娠もできません。

そしてピルの摂取をやめると、脳は妊娠できると判断をしますが、今までストップがかかっていたので体は一生懸命妊娠しようと働くようになるのです。今までの反動作用を上手に利用した方法なのです。

また子宮内膜症や卵巣に腫瘍がある場合などは、ピルによって本来の働きである妊娠を止める働きを利用します。そして治療をするときに病巣を萎縮させるためにピルを服用することも

また場合によっては子宮内膜の維持や着床のサポートに使うこともありますが、当然医師の指導によっての服用に限ります

不妊症に使用される排卵抑制剤について

妊娠には排卵が必須であり、そのために不妊治療でも排卵を促進する排卵誘発剤を使用したり、排卵を抑えている原因を治療するのが当然な方法と思われています。

しかし実際には排卵抑制剤を使用する不妊治療があるのです。その代表的な薬剤として使われるのがピルなのです。ピルは排卵抑制剤の代表的なものです。

ピルには女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンの両方が配合されています。そしてピルを飲むことで妊娠した状態をつくり、排卵が起こらずに妊娠もしないということなのです。ではなぜ妊娠をしないための薬が不妊治療に使用されているのでしょう

いろいろな原因がありますが、多くの場合生理周期を調整するために利用する場合。そして不妊症の原因となっている病気を不妊原因にならない程度に治療する場合

子宮内膜の維持、受精卵の着床環境を整え治療の場合という、特にこの3つの場合ピルを利用することがあります。

ピルを飲むと女性ホルモンのバランスが変わり、脳は妊娠したと間違えます。それによって排卵を止めてしまうのが本来のピルの使い方ですが、不妊の場合はピルをある期間使用し、突然ピルの使用をやめます。

すると脳は妊娠していなかったのだという判断となり、早速生理メカニズムをスタートさせるということがあるのです。

このピルによる脳の反応を、生理が周期が定まらないという状態の女性に使うと、ピル使用をきっかけに生理の周期が安定するという場合があるのです。

そのため避妊したい女性でもピルを飲み続けていて、何かの事情でピルをやめるとすぐに妊娠しやすいと言われています。

次に子宮内膜の維持と受精卵の着床を助けるために使用されることもあります。もし体内ホルモン値が低い場合は、黄体機能不全という場合が考えられます。

そのため高温期がとても短くなります。生理周期が短い人にこのようなタイプの人がいます。黄体ホルモンが異常に少ない場合は、生理メカニズム自体が崩れるので排卵ができずに妊娠できません

重度の場合は黄体ホルモン剤などを摂取して、排卵をしっかり行うようにしなければなりません。

しかしそれほど重度でない場合は妊娠することはできますが、黄体ホルモンが少ない場合は受精卵が着床できなかったり、流産することも多くなります

受精卵のベッドとなる子宮内膜は粘り強く厚くないと着床できませんが、黄体ホルモンが少ないとなかなか良質なベッドが作れないのです。

次に不妊症の原因となっている病気を改善させるために、ピルを使用することがあります。不妊治療をスタートするとまず、その原因を探る検査をしていきます。

原因となるものがあれば、それらを少しでも外していくことが重要となります。特に子宮内膜症や卵巣膿腫、子宮筋腫などがある場合も多いようです。

このような場合はまず、これらの病気を治すことが不妊治療には不可欠です。これらはホルモンバランス異常によって、病巣が大きくなるという病気であり、病巣を小さくするためにピルが使用されることがあります。

子宮筋腫などはホルモン治療や手術がありますが、軽い場合はピル治療で病巣を抑える場合もあるのです。もちろん病気の程度によって他の治療も必要になる場合もあります。

ただしピルにも副作用には血栓症、吐き気、頭痛、発汗、乳房の張り、おりもの増加、体重増か、不正出血などのリスクがあります。

ピルにも種類があり、卵胞ホルモンの含有量が高いピル、中用量のピル、低用量のピルと分かれているので、その人にあったものを使うことで副作用を少なくすることもできるのです。

つまり、卵胞ホルモン含有量が多いものは黄体ホルモンが少ないということになり、逆に低用量の場合は黄体ホルモンが多いということになります。

子宮筋腫などの病巣を小さくさせるためには、卵胞ホルモンが少なく黄体ホルモンが多いタイプを使用することになります。

現在ピルを不妊治療のために利用する場合は、ほとんど低用量のピルを使うことが多いと言われています。このように不妊のために排卵抑制剤とも言えるピルを上手に利用する場合もあるのです。

不妊症と卵胞ホルモン剤について

不妊症にはホルモンのトラブルによる原因も多いと言われていますが、卵胞ホルモン剤を使用することもあります。卵胞ホルモンとはいわゆるエストロゲンのことを指します。

女性ホルモンには黄体ホルモンと卵胞ホルモンがありますが、この分泌が乱れると生理不順になったり、不妊にも大きく影響するのです

女性ホルモン剤にも黄体ホルモン剤と卵胞ホルモン剤の2種類があり、大きく不足している場合は、不足している方を使用されます。

生理不順や月経前症候群、更年期障害、生理周期に関係するトラブル、不妊などの場合処方されます。

特に更年期障害などはエストロゲンホルモンが、極端に急減することに体が付いていけないという、体の悲鳴とも言われています。このように女性ホルモンのバランスが乱れることで、さまざまなトラブルが起こります。

卵胞ホルモンというと、女性の健康と美しさにもとても深く関係があり、美しさが低下すると女性ホルモンの不足なんてことを言いますが、このときにはエストロゲンを指した言葉です。

エストロゲンにはエストロン、エストラジオール、エストリオールという3つの成分が含有。この中でも一番多く含まれているのがエストラジオールという成分で卵巣から分泌される成分です。

血液検査でエストロゲンの量を検査するときにも、このエストラジオールの量を検査します。

卵胞の成熟を促進させるため、正常に卵子を毎月排卵するためには不可欠です。そして子宮内膜を厚くさせることで、受精卵が着床するベッドのような状態を作り上げる働きもあります

卵胞ホルモンが不足している人は卵胞ホルモンを、逆に黄体ホルモンが不足している人は黄体ホルモンを補充することで、子宮内膜の厚さが増し良い子宮環境となります

そして頸管粘膜の分泌を促す働きもあり、精子を卵子のところに導く働きがあります。これも不足すれば受精することができないということになってしまいます。

不妊治療に使われる代表的な卵胞ホルモン剤というと「プレマリン」が挙げられます。「プレマリン」はエストロゲン剤の1つで天然ホルモンです。

特にエストロゲンの分泌が少ないときに使用されます。卵巣の中の卵胞の成長を促進させる働きもあり、エストロゲンの代わりをしてくれる成分です。

巣機能不全症や卵巣欠落症状などの改善にも使われます。また規則的な排卵周期を改善していくためにも使われることが多い薬剤です。

カウフマン療法はプレマリンを使用して月経周期を作り出します。療法中は卵巣が休んでいるという状態なので、妊娠は治療の後期待できるというものです。

しかし「プレマリン」には副作用も伴う可能性があります。例えば蕁麻疹、体重増加、むくみ、月経出血の量が増える、膵炎、食欲不振、嘔吐、腹痛、乳房膨満感、脱力感、めまい、脱毛、色素沈着など人によって副作用が出ることも。

副作用が出た医師にすぐに伝えることが大切です。またエストロゲンを増加させることになるので、過剰に摂取すると乳がん、子宮癌、血栓症、痴呆症、冠動脈性心疾患などのリスクもあります。

そのため個人輸入などを利用して、自己流で飲むことはおすすめできません。やはり医師の指導を受けて処方されるときに使用すべきです。

中にはバストを大きくしたいために、飲んでいる女性もいますが、どんな目的でも医師に相談しながら飲むことが必要です。

もう一つ不妊治療によく使われる卵胞ホルモン剤が「エストラーナ」です。これは肌に貼るホルモンテープタイプ。

ホルモン治療を徹底的に行うために卵胞ホルモン剤を経口摂取するのではなく、もう少し軽めにエストロゲンを増やすという方法として使われるテープです。エストラジオ-ルの数値が少し少なめの人が使用します。

卵巣の機能を高め、子宮内膜を厚くしていくため、妊娠しやすくするというホルモン剤テープです。不妊にはとても重い原因と、原因自体は軽いがそれがデリケートな妊娠の邪魔をしていることもあります。

そんなことがないように、不妊治療にはエストラーナが使用されることが多いのです。やはりこれも、医師と相談した上で医師の指導の下、使用するようにしましょう。

不妊症と黄体ホルモン剤について

不妊症の場合、エストロゲンが少ないことが多く、そのため卵胞ホルモン剤を使用することが多いと言われています。そんな中、プロゲステロンが低下していることが不妊の原因となることもあり、その場合は黄体ホルモン剤が使用されます。生理はエストロゲンとプロゲステロンの健全な分泌優位の交替によって、メカニズムが成り立っています。そういう意味ではエストロゲンが少ない不妊原因と、プロゲステロンが少ない不妊原因とでは正反対の状態とも言えます。

黄体機能不全など黄体ホルモンが十分分泌されないことで排卵がうまくいかず、生理不順などが起こっている場合は黄体ホルモン剤を使用しますが、最近は体外受精などをする場合に、 着床しやすい子宮環境を作るために黄体ホルモンを摂取することもあります。

最近は結婚年齢が年々高くなり、それに伴い体外受精も増えています。それとともに体外受精などをした場合に、子宮内に受精卵をしっかり着床ができるように、黄体ホルモンを多く分泌させる必要があります。そのため体外受精をした場合は、内服薬や注射、膣座薬などの黄体ホルモン剤を使用します

内服薬には「プロベラ」・「ディファストン」・「ルトラール」などがあります。無月経や月経周期異常などの不妊治療に使われ、黄体ホルモンを補います。「プロベラ」は黄体ホルモンを人工的に作ったもの。黄体ホルモンを補充すると黄体期と同じ状態になるので、少し微熱があるような感じがすることもあります。

排卵が起きると、卵胞は黄体という組織に変化ますが、黄体ホルモンが正常に働かないと黄体機能不全となってしまうのです。そのため黄体ホルモン剤が使用されます。

また「プロベラ」は切迫流早産を防ぐためにも使用されます。特に流産を繰り返している習慣性がある女性には処方されやすい薬です。

また「ディファストン」も同じく人工黄体ホルモン薬。この薬剤の歴史はとても古く1960年に開発され、世界中の産婦人科で使用されている薬です。妊娠初期にも流産を防ぐために使用されます。「プロベラ」とほとんど同じ作用があります。

ディファストン」の場合、切迫流早産 77.1%(827/1,072例) 習慣性流早産 88.1%(52/59例) 無月経 77.8%(541/695例) 月経周期異常 83.3%(30/36例) 月経困難症 70.6%(557/789例) 機能性子宮出血 77.5%(300/387例) 不妊症(黄体機能不全) 51.4%(93/181例) 子宮内膜症 88.5%(92/104例)という有効率となっています。

注射では「プロゲデポー」などがあります。やはり人工卵黄ホルモン剤ですが、注射タイプのホルモン薬で、週に1回、65~125mgの注射を行います。こちらは基本的には妊娠中には使用できません。

しかし習慣性の流早産があるときには、医師によって使われることもあります。無月経や黄体機能不全、機能性子宮出血にも使われている注射タイプの黄体ホルモン剤です。

また膣座薬タイプの黄体ホルモン剤である「ウトロゲスタン」も人気があります。2016年の1月に発表された、新しく発表された注目の天然型黄体ホルモン製剤です。

人工黄体ホルモンに比べ、天然黄体ホルモンというところも人気が高い理由と言われています。

1回200mgを1日3回膣に入れるというもの。妊娠が確認されてからも約11週まで続けるというもので、流産もしっかり守っていくというものです。

また黄体ホルモン剤は、体外受精、胚移植や卵細胞質内精子注入法などの不妊治療にも使用されており、「ウトロゲスタン」も使用されています。

国内では「ウトロゲスタン」と同じ成分である「ルティナス」に次ぐ、2つめの膣座薬タイプ黄体ホルモン剤です。

しかし「ウトロゲスタン」は添加物の中にピーナッツオイルを使用しているため、アレルギーのある人には使えません。臨床試験では副作用が16.9%と報告されています。

主な副作用は卵巣過剰刺激症候群や外陰膣そう痒症、不正子宮出血、性器出血となっています。

重大な副作用として血栓症が示されていますが、血栓については黄体ホルモンを増やすことでエストロゲンが低下し、エストロゲンの働きの1つである血栓予防が働かなくなるからです。

不妊症治療薬の副作用について

不妊症と診断された場合、さまざまな治療が行われます。そのため使用される不妊症治療薬もさまざまなので、すべてご紹介することはできません。しかし代表的な不妊症治療薬の副作用についてご紹介したいと思います。

クロミッド

排卵誘発剤で、排卵障害による不妊症の排卵誘発効果、無月経・無排卵性月経・稀発月経の排卵誘発効果があります。

副作用には、多胎妊娠、下腹部痛などの卵巣腫大症状、虚血性視神経症、霧視、精神変調、頭痛、情動不安、悪心・嘔吐、食欲不振、顔面潮紅、尿量増加、口渇、疲労感などがあります。

排卵誘発剤として高い排卵率が認められているものの、その排卵率に比べて妊娠率は低いのが現実です。その理由には子宮内膜が薄くなるという副作用があるからです。

セキソビット

排卵誘発剤で効果はクロミッドと同じです。副作用は、下腹部痛などの卵巣腫大症状、虚血性視神経症、霧視、精神変調、頭痛、情動不安、悪心・嘔吐、食欲不振、顔面潮紅、尿量増加、口渇、疲労感などがあります。

ディファストン

黄体ホルモン剤で、無月経、月経周期異常(稀発月経、多発月経)、月経量異常(過少月経、過多月経)、機能性子宮出血、黄体機能不全による不妊症、切迫流早産、習慣性流早産などに使われる薬です。

副作用は、脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓症、腸間膜血栓症、網膜血栓症、血栓静脈炎などの重い血栓症、視力の低下や消失、眼球突出、複視、片頭痛、呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫などがあります。

プレマリン

卵胞ホルモン剤で、卵巣欠落症状、卵巣機能不全症、更年期障害、腟炎(老人、小児および非特異性)、機能性子宮出血などに使われます。

副作用は、下肢の痛み・むくみ、呼吸困難、胸痛、中枢神経症状(めまい、意識障害など)、視力障害などを初期症状とする血栓症、血栓塞栓症などとなります。

ソフィアA

卵胞・黄体ホルモン配合剤で、月経周期異常(稀発、頻発、不順)、無月経、月経量異常、月経困難症、月経前緊張症、更年期障害、機能性不妊症、機能性子宮出血、月経周期変更に使われています。

副作用は、脳・心臓・肺・網膜・手足などに血栓症がおこることがあります初めて片頭痛、激しい頭痛の頻発、急性視力障害、血栓性静脈炎・血栓塞栓症などとなります。

テルロン

乳汁分泌異常症治療薬で、高プロラクチン血性排卵障害、乳汁漏出症、産褥性乳汁分泌抑制、高プロラクチン血性下垂体腺腫に使われます。

副作用は、急激な血圧低下、起立性低血圧による嘔吐、冷汗、失神、発熱、意識障害、無動無言、強度の筋強剛、嚥下(えんげ)困難、頻脈などとなります。

 

 

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