不妊症は高齢と深く関係がある

最近は結婚年齢が高くなっていますが、例えば女性の場合29歳~35歳の結婚率が最も高いという時代です。

一昔前なら23歳~25歳が最も結婚率が高いと言われていたわけですから、それから考えると7~10歳も高くなっていることが分かります。

そのため妊娠を希望する年齢も高くなっているわけです。それに比例して不妊症も増えており、不妊治療を行うカップルも多くなっているのです。

35歳以上で出産した女性の約3分の1が不妊治療を行ったとも言われています。出産者全員の割合では14%弱ですが、35歳以上になるとだいぶ増えるということが分かります。

もちろんこれは出産をした女性のみのアンケート結果なので、実際にはもっと多くの高齢者カップルが不妊治療をしていることになります。

高齢カップルで不妊症の大きな原因として、卵子や精子の老化という問題があります。正常なDNAをもった卵子や精子が産生されないため、正常な妊娠が望めなくなることも増えてきます。

そうなると多くの場合は受精ができなかったり、受精しても着床できかったり、できたとしても流産となってしまうリスクも高まります

そしてもし出産まで何とかこぎ着けても、障害を持った赤ちゃんが生まれるリスクも高くなるのです。

また女性の場合は特に加齢とともに55歳前後の閉経に向かって、どんどんエストロゲンの分泌量は減っていきます。早い場合は30代でも、更年期初期を感じる女性もいるほどです。

そのような状態になると卵巣の働きはドンドン低下していきます。だからこそしっかり不妊治療を行い、妊娠のサポートをしていくことが大切なのではないでしょうか。

夫婦のどちらかが不妊治療を行った割合として、24歳以下では0%、25~29歳では5.4%、30~34歳では23.9%、35~39歳では40.3%と半分近くが受けているのです。

また妊娠を希望してから何年もたって治療を受けている人もいます。是非高齢のカップルは早めに検査を受けて、適切な治療を行うことをおすすめします

女性不妊症の原因になる病気

不妊症の原因には毎日の生活に問題がある場合もありますが、特に何かの疾患による原因ということもあります。

今回は女性の不妊症と深い関係のある甲状腺の病気について考えてみましょう。甲状腺機能異常でも3つに分かれ、どれもそれぞれの症状があります。

不妊の原因の多くが甲状腺疾患の甲状腺機能異常とのこと。甲状腺機能亢進症は甲状腺機能が強くなるタイプの病気です。バセドウ病は代謝が異常に高まるため疲れがひどくなります。

また甲状腺機能低下症では甲状腺機能亢進症とは逆に、代謝が低下するため肥満が起こることも多い病気です。また慢性甲状腺炎という病気もあります。

いわゆる橋本病と言われているもので、甲状腺に炎症が起こり甲状腺機能が低下します。代謝が異常に活発になるので、疲れがひどくなります。

このように甲状腺異常の中でもポピュラーな病気が以上の3つですが、これらが不妊と深く関係しているのです。甲状腺は代謝と深く関わっているため、どうしてもいろいろな症状が現れます。そしてホルモン異常とつながるのです

甲状腺機能の異常は直接ホルモン異常とつながるため、当然不妊ともつながってしまうのです。ただし甲状腺機能の疾患があっても、不妊になるとは限りません。

不妊の原因にはなりやすいものの、まったく原因とならない人もいるのです。しかし不妊検査には必ず甲状腺機能の検査もすることになります。つまりそれほど甲状腺機能の低下は不妊と関係があると言えるのです。

不妊症の原因となる性病

不妊症の原因の一つに性病があります。性病はあまり自分には関係ないと思っている人もいるかも知れませんが、実は意外と一般の人でもかかりやすい性病などもあるのです

不妊検査で性病が見つかったら、まず性病をしっかり治療してから妊娠のための努力をすることになります。

特に最近の女性にも感染者がとても多いと言われている性病の一つにクラミジアがあります。特に男性より女性の方が2倍ほど多いとも言われていますが、自覚症状がないので、知らずにそのままになっている人も多いと言われています。

症状としても、おりものが少し多くなったり、不正出血が少しある程度のことが多く、感染したことも分からないという人も多いのです。しかしそのままの状態でいると卵管が詰まったり、不妊症や子宮外妊娠、流産などのリスクも高くなります。

また産道で赤ちゃんに感染して出産することもあり、赤ちゃんが肺炎や結膜炎などを起こすこともあります。そのため妊活する前に検査をして、もし感染していれば治療してから妊活をするようにしたいものです。

もちろん最近は梅毒淋病がまた増えてきているとも言われています。他にもエイズなどさまざまな性病があり、妊娠前にしっかり検査をすることは重要なこととなります。

性病は1回でもコンドームなしでセックスをすると、感染する可能性があります。特にクラミジアは30%のリスクとされており、移りやすいと言われています。

うつされた?性病かもと思ったらバレずに検査!

クラミジアの場合は抗生物質がすぐに効果を発揮してくれる性病なので、治療をすれば早く完治すると言われています。できるだけ早期治療が必要と言われているので、その可能性のある行為があったときには検査を受けることもおすすめです。

もちろん不妊検査として検査することもできますが、まず自分で知りたいと思っている人は性病のキッドもあります。誰にも知られずに性病のチェックができます。

どのような性病であってもパートナーに知られることで、その関係までぎくしゃくすることもあるので、まず自分で知ることも大切かも知れません。

不妊症の原因に食生活も大きく関係している!

不妊症の原因はさまざまですが、食生活はとても重要です。不妊の原因も食生活が深く関わっている場合もあります。そこで食生活と不妊について考えてみましょう。

まず妊娠をするために食べた方がいい食品はありますが、何が良いというよりバランスよく、しっかりした食事をすることが基本だということを忘れないようにしましょう。その上で、元気な精子や卵子を作る食生活を考えたいものです。

食事の質は健康そのものを左右すると言われています。当然精子や卵子を作るときには健康な体でなければ、健全な精子や卵子が望めません。

それによって授精できなかったり、受精ができても着床ができなかったり、着床しても流産をしたり、出産できても障害があるなど、不妊をはじめさまざまな不幸が起こりやすくなるのです。

そこで毎日の食事を大切に考え、量と質、そしてバランスを考えましょう。

まず基本的には過食、小食を避けること。そして外食やインスタントなどを避けるようにしたいものです。そして野菜を多く摂ることで食物繊維やビタミン、ミネラルをしっかり摂りましょう。

また肉や魚も大豆製品などのタンパク質も不足しないようにバランス良く摂ることが大切です。また炭水化物も摂りすぎないように。

しかしまったく摂らないということは問題があります。どれもバランスよく摂取するようにしましょう。

逆に甘いものやお菓子、ジャンクフードなどは食事のバランスを欠くので避けるようにしたいものです。そして合成保存料や着色料など、いろいろな添加物も注意しなければなりません。

その上で妊活のためには、ミネラルが重要となります。特に亜鉛は男女どちらも重要です。また葉酸も厚生労働省も推奨しているビタミンで、是非摂ることを考えましょう

しかしなかなかピンポイントで摂利にくいので、妊娠のために大切な亜鉛や葉酸、鉄分、カルシウムなどが含まれたサプリもあるので、上手に利用することもおすすめ。

ただし、食事をきちんと考えた上でサプリの応援をプラスすることが大切です。

運動不足は不妊に影響するのか

運動と不妊の関係を考えてみましょう。実は運動不足が不妊に影響しているということは、はっきり判明していることなのです。

自動車や電車、バスなど交通機関が便利になった現代社会では、運動不足の人がどんどん増えています。

まずこのような運動不足社会では、筋肉がどんどん衰退していきますが、実は血液循環のためには心臓だけでなく、第2の心臓の働きも重要なのです。

第2の心臓とは実は筋肉のことを言い、筋肉が低下することで血液循環が低下し、末端まで血液が行き届かなくなります。

そして体の隅々に血液が行き届かなくなると、体は冷え、内臓の働きも低下していきます。血液循環が悪化すると、人間は生きるために欠かせない内臓から優先してしっかり働かそうとし、逆に優先順位の低い内臓はどんどん働きが低下してしまうのです

つまり妊娠に大切な子宮や卵巣は、生きるための優先順位からすると、そうとう下位となります。そのため血液循環が悪くなると、子宮や卵巣の働きはどんどん低下してしまい、不妊につながるのです。

また運動はストレス解消や生活リズムを整えることもできます。ストレスや生活リズムの乱れは自律神経の乱れにつながり、それがホルモンの乱れにつながっていくことに。ホルモンの乱れによって正しい生理のリズムが乱れたり、卵巣や子宮の働きが低下することにもつながります。

そのため運動不足はストレスを溜め込んだり、不眠など生活リズムの乱れによる不妊を引き起こしてしまうのです。

とはいってもダイエットなどのために、激しい運動をすることも逆に疲労などによって不妊につながることもあります。

そのため妊娠しやすい体を作るためには、適度な運動をできるだけ定期的あるいは毎日続けることが大切なのです。

例えばウオーキングは日常無理せずに続けられる運動として良いと言われています。毎日20~30分、1日1回一駅分歩くだけでOKです。

合計でも良いので毎日のエレベーターやエスカレーターを歩きに変えるだけでも毎日続けることができます。

不妊症の原因であるタバコについて

不妊症を悩むカップルは今とても増えていますが、不妊症は女性だけでなく男性も一緒に努力することであり、それは日本でも浸透してきています。

しかしタバコに関しては、やはり女性が注意するべきことと考えている人も多いようです。もちろん女性自身は妊娠する側なので、タバコの持っているいろいろな害を断ち切ることも大切です。

しかし最近は男性もタバコが不妊に影響すると言われているのです。女性の場合も男性の場合も、喫煙によって酸素が細胞に行き届かなくなります

タバコを吸うと体内に一酸化炭素が侵入し、本来酸素と結合して細胞に運ばれるはずのヘモグロビンが一酸化炭素と結合してしまうのです。つまり細胞には酸素が届きにくくなり、男性も女性も体が酸欠状態になるのです。

それによって女性は子宮や卵巣が酸欠の影響を受けて、卵子の生成にも影響を及ぼします。しかし男性も睾丸などの酸欠によって、正常な精子が作られなくなるのです。

どちらも正常な卵子、精子が作れないことから、不妊に陥ってしまう恐れがあります。

もちろん不妊の可能性だけでなく、正常でない卵子や精子が妊娠にたどり着いたとしても、途中で流産してしまったり、障害を持つ赤ちゃんが生まれるということにもつながるのです。

また女性の場合は妊娠を考えている時期だけでなく、妊娠中も赤ちゃんが酸欠にならないように喫煙は絶対に避けたいものです。

ではタバコをやめれば、すぐにタバコの影響はなくなるのかというと、やはりタバコをやめても体の状態が正常になるにはどうしても数カ月かかるのです。

卵巣や睾丸などの機能が戻るまでには3~6カ月と言われています。そのため妊活を考えるなら、最低でも妊娠する3カ月程度前から禁煙をすることが理想です。

例えば葉酸などは男性も女性も摂取すべきと言われていますが、やはりこの場合も妊活の3カ月前から摂取することが進められています。

このように妊娠のための努力はすぐ行ってすぐに効果が出るものではないことが多いのです。

タバコを欲しくなる理由が問題

不妊症の原因に、タバコを挙げることができます。もちろんタバコを吸っている人でも妊娠した人もたくさんいます。しかし実際に喫煙が不妊の原因になっていることも。

タバコは血液中の酸素不足になり、そのため細胞や内臓も酸素不足になります。そのため卵巣や精巣にも影響を及ぼし、健全な卵子や精子ができなくなるということにもなってしまうのです。

しかしここではタバコによる直接の原因だけでなく、タバコを吸いたくなる理由に視点を合わせていきたいと思います。

タバコをやめられない理由はもちろんニコチン中毒です。しかしそこには精神的なストレスが大きく関わっているのです。

特にタバコの量が増えてしまうときには、ストレスが大きく関わっています。つまりストレスが溜まるほど、ストレスによる不妊原因とタバコによる不妊原因の両面から、悪い状態を引き起こしてしまうのです。

ストレスは直接自律神経のバランスを崩してしまいます。そして自律神経とホルモンのバランスは密接につながっているため、ホルモンバランスまで崩れてしまうのです。

ホルモンバランスが崩れてしまえば生理不順になったり卵子ができなかったりと、妊娠自体とても難しくなります。

つまりストレスと不妊は直結しているとも言えるのです。妊娠ができないことがストレスとなって、ますます不妊となってしまうということがありますが、喫煙者はこのようなストレスを解消しようとタバコを増やしてしまいます。喫煙者はタバコを減らしたり禁煙することが、大きなストレスともなるのです。

そうなるとストレスとタバコと不妊は切れないチェーンとなってしまいます。そこでできるだけ禁煙を妊活前から行うようにしましょう。

もちろん喫煙による体の不調が正常になるのも3~6ヶ月はかかるので、妊活の3ヶ月前には喫煙をするよう努力しましょう。

そしてタバコを吸わずにストレスを解消することを、自分なりに探してみることも大切ではないでしょうか。

不妊の原因に遺伝は関係ある?

不妊の原因は人それぞれいろいろあります。1つの原因が致命的な場合もあれば、妊娠しにくい程度のレベルのものでも、それが幾つか重なっていることで妊娠の確率をより低くしてしまっている場合もあるのです。

そんな不妊原因の中には生まれつきの遺伝が影響している原因と、後天的な原因があります。

この遺伝的な不妊原因は、男性にも女性にもあるとのこと。男性の遺伝的な不妊原因には例えば生まれつき精管がない精管欠損などがあります。また染色体異常も遺伝としてあり、それが不妊や流産の原因になることもあるのです。

女性の場合もやはり遺伝による不妊理由として、染色体異常があると言われています。また体質的な遺伝によって、妊娠しにくいということも考えられます。例えば体質遺伝などは現在の生活を注意するだけで、不妊原因にならずに済む場合もあるのです。

もちろん染色体異常などの遺伝であれば、そう簡単にはいきません。このように先天的な原因があるかを、少しでも早くチェックし、治療できるものは治療を行い原因を改善していくことも大切です。

また不妊治療の方法によっては、遺伝的な部分を克服することが出来る場合もあります。そのため、今どのような不妊原因があるのかを知るためにも、とにかく不妊検査をすることが重要となるのです。

不妊の原因ランキング

不妊にはさまざまな原因があります。それらをクリアしなければ妊娠することができません。そこで不妊の原因をしっかり知ることからスタートすべきではないでしょうか。

そして原因を追及し改善したことで妊娠に成功する例はたくさんあります。しかし現実には原因不明という場合も結構あります。

また一つの原因ではなく、いくつかの原因が集まって結果として不妊になっていることも。そんなときは一つでもその原因を取り除くことで、妊娠することもできる可能性があります。

そこで不妊の原因最多ランキングをご紹介しましょう。また原因の男女の割合などもご紹介しましょう。

まず女性と男性の不妊原因の割合は、女性のみに原因がある場合は約41%男性のみの不妊原因は24%残りの原因不明も11%となっています。つまり女性は男性の2倍ほどとなり、確かに女性の方が多いように感じます。

しかし男女ともに原因がある場合が24%あるのです。つまり男性は24+24=48%、女性は41+24=65%ということになります。これは世界保健機関が発表した不妊原因の統計ですが、おおよそ女性65に対して男性48ということになります。

では女性の原因のランキングのご紹介です。女性の場合は
1、卵巣、卵巣機能不全
2、卵管狭窄
3、子宮筋腫や奇形、発育不全
4、内分泌ホルモン異常
5、子宮内膜症、そしてその他となっています。

男性の原因のランキングとしては、
1、精巣無精子症
2、精路閉鎖
3、性交障害
4、内分泌ホルモン異常
そしてその他となっています。

不妊症の原因不明の割合

不妊症の原因には不明というものも結構多いと言われています。WHOの調査では不妊症の原因不明の割合は11%と言われているのです。

ちなみに女性のみの原因の場合は41%、男性のみの原因は24%、男女両方に原因がある割合は24%となっています。

つまり不妊治療を受けた人の中では1割程度が不明だということです。もちろん他にも不妊治療を受けていないカップルや片方だけが受けたという場合もあるので、これらの数字は正確ではないものの、全体的な割合はこの数字に近いのではないでしょうか。

また不妊の原因は一つではありません。一つの原因が分かったといっても、それだけが不妊の原因になっているとは限らないのです。実は他にまだ原因不明の原因があり、それが大きく影響していることもあります。

その場合は原因とされている状態を改善しても、なかなか妊娠しないということにもなりかねません。

このように原因不明の部分は11%だけではなく、まだまだあるのかも知れません。そういう意味では分からないことが多い分野とも言えるのではないでしょうか。

 

 

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